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日常茶飯事とお仕事と

「ホウレンソウ」と新人に教えることについての雑感

ホウレンソウという言葉、就職したての新人たちに叩き込んでいる企業が結構あるように思いますが、私は批判的です。最初に勤めた大きな会社では確かそんな言葉は1つも出てきていませんでした。なのに、会社は回っていました。

二社目に転職してすぐ、新人などに対して「ほうれん草がなってない」というセリフを聞くようになり、何のことかと調べたら……

  • ホウ:報告
  • レン:連絡
  • ソウ:相談

とのこと。正直「報告」はわかります。仕事をチームで進めていく上で、また、お金を出してくれている顧客に対して、状況や問題を報告することは非常に重要です。ですが、ほかはなに??連絡と相談を新人に叩き込むってなんなの? これがよくわからないままとうとう今年から新人の担当をすることになりました。一度自分なりの考えをまとめておこうと思います。

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相談ってさせるものか?

まずは末尾の「ソウ」こと「相談」から。これなんですが、相談って必要なければやらなくてよくないですか?また、必ずしも上司にする必要はなく、問題が解決できて他人の迷惑にならないなら誰だってよくないですか?むしろ、相談をこうやってやるべきことに含める前に、上司や先輩側は「相談してもらえる雰囲気づくり」をやるべきじゃないですか?その努力ってやってますか??

一気に書いてしまいましたが要するにそういうことです。困ったら相談することも視野に入れて前に進もうね、という話なら分かるのですが「報告」と同等の扱いで「相談」を行うべしというのはおかしいと思うのです。それは強制されてやるものではなく、自発的にできるように、また、できるような雰囲気を年長者が作るべきものと考えます。

報告と連絡って何が違うのよ?

報告と連絡が分割されていることもよくわかりません。それも同レベルで並んでる。連絡ってそんなに必須ですか?必要に応じて行うのは普通のことで、それを会社で教えることですか??同じような疑問は多数の人が感じているようで、Google検索すると類似の質問がたくさんでてくるのですが……。目につく回答が

  • 報告は完了形。
  • 連絡は現在進行形か未来形。

ばっかじゃないの?日本語ワカラナイナラ引ツ込ンデテクダサーイ!。日本語に単語単位で現在形も過去形もありません。どちらも名詞またはサ変動詞、動名詞(日本語だと動名詞ってないのか??)。それ単体では時間の概念ははいらない……ってそこじゃなくて。要するに説明が苦しいのですよ。もう、ほうれん草ってことにしたかったから「連絡も入れようぜ」となったのではないかとしか言いようがない。

個人的には、連絡は不要であれば不要と考えます。連絡しなくても状況が伝わったり行動がとれるように信頼関係を構築することを優先すべきです。連絡するだけで相手の時間を奪いますし、任せた仕事について逐一連絡を入れられても困ります。というのも、報告や連絡を徹底しすぎた結果、「報告は上司にやるべきで、今日は上司がいないので誰にも報告しません」とか「誰に連絡したらよいでしょうか?」という相談が全くの部外者に「相談」されたりとか。形通りの言葉と行動しか学ばなかあった新人たちがガチガチの形式主義にとらわれて身動き取れなくなっている例を見たことがあるからです。

なので、

  • 必要であればしかるべきところに連絡したりして互いに動きが止まったり無駄な待ちを生じさせないようにする。
  • 適切なタイミングで報告を行い情報共有をする。
  • 場合によっては連絡が作業の報告を兼ねることもあるし、報告の内容に連絡事項が混じることもある。

これくらいをざっくり教え(というかできれば大学生時代に学んどけ!)、むしろ教えるべきは「報告のタイミング」「連絡の要否判断」「それぞれの文面や内容で押さえるべきこと」ではないでしょうか?

そもそもホウレンソウって言うな

あのですね、報告、連絡、相談っていうなら、子供じゃないんだからそれぞれ単語で教えて覚えさせてください。ホウレンソウってなんすか?いちいち「ホウは報告」とかトランスレートしないといけないような言葉で覚えさせるのではなくて、ビジネスで必要なポイントとして普通に教えればいいんですよ。
こういうゴロ遊びは面白いですけれど、大の大人が仕事の場でやるべきことではないと思います。


とりあえず、ずっと思っていた愚痴を吐き出させてもらいました。

まるごとほうれんそう (絵図解やさい応援団)

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