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日常茶飯事とお仕事と

ノートスキャンデータが80個を越えた

ScanSnapでスキャンした仕事ノートのファイル数が80を越えました。細かいものを除くと83ファイル。2001年からの手書きノートファイル群です。

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2001年以前はどうしていたかというと、模索の時期でした。当時はスマートフォンなど無く、メモなどを取れるデバイスといえばノートパソコンかPalmと呼ばれるOSを搭載したPDA(Personal Digital Assistant、携帯情報端末)。今のような通信機能も無く、データの共有などもいろんな方法があり統一が取れていない時期。就職2年目くらいから仕事の内容を記録しないと同じ質問を何度もしてしまいそうだったので、ノート「など」にメモを取って、次にHandspringという会社のVisorというPDAを使ってメモを取ってみたりもしました。しかし、

  • 記録の形式が不揃い(紙だったり電子データだったり……)
  • 情報が1つの場所に集約されていない(電子化したとしても今のように大容量のデータを持ち歩いたりクラウド保存できないので)
  • ノートパソコンやPDAは持ち込みを禁止される場所がある

ということから、結局読み返すチャンスをなくすことに。そうなると記録を取ることの意義が無くなります。

結局、行き着いたのはノートとペンでした。最初はボールペンを使っていたのですが、手が疲れる(元々筆圧強いので…)ということから、新婚旅行で行ったシンガポールの文具屋*1で買った太字の万年筆で書き殴るように。そこから14年。今は300円~1000円くらいのペンを多数揃えて色を変え、作業ごとに色を変えて記録を取っています。

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そんな記録を取っても……と言われる事もよくあります。時間の無駄だと。ですが、昔の設計の根拠や仕様の決定過程、悩んだポイント、誰が何を言ったか、といったことを手繰る為に過去のノートを見る機会は多々あります。要するに、今のための記録ではなく、将来のための記録なんですよね。そして、もれなく集積することでしか価値を生み出さない(漏れている可能性がある記録はほとんど無価値です)。たまにメモを取る、では駄目なんですよ。そこを見れば全部あるという状態をキープしなければ。

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もちろん、皆さんが私のノートをたぐる必要など無いくらい「議事録をきちんと残して共有する」仕事を徹底し、「設計思想が読めるコード」や「充実した基本設計資料」、「決定の経緯が分かる要件定義書」などをきちんと作ってくださっていれば、また、そういう作業を丁寧に行う時間と費用をきちんと与えてくださっていればこんな作業は大半が不要になるのですが。また、作業が15分ごとに切り替わるような多重タスク状態を解消してくれされば、こんな貧弱な外部記憶デバイスに頼る必要も無いのですが……。当分は記録をとり続けないといけないでしょうね。

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なお、紙を越える電子媒体、個人的には「捨てられるくらい安価な電子記述媒体」が出回るようになれば紙を捨てます。もちろん、絵や業務フローのラフスケッチなどが描けるのは基本要件ですよ(笑)

*1:ラッフルズホテルのショッピングモール内にあった文具屋。中字か細字を買おうとして太字を買う当たりが言語の壁ww。