ふるさと納税の金額を確定申告して還付金を得るために、先日、期限切れになっていた住基カードの電子証明書更新を行ってきました。電子証明書なんていうなんというか「デジタルで未来的(笑)」なもののデータ更新であるにも関わらず、役所は土日は対応していないし、行った先でも手書きの資料に記入して窓口で待つという伝統的な手法で、ちょっとがっかりでしたが一応完了しました。
上記の写真が住基カード。カード表面に書いてある有効期限は2019年になっていますが、これはカード自体の有効期限で、今回更新するのはこのカード中にあるメモリに記録された電子証明書というデータです。これの期限は3年で、3年経つとパソコンから行う確定申告の際などに利用できなくなってしまいます。
電子証明書って何?というのが普通の人の疑問だと思います。この辺、役所の説明は結構ずさんです。というか説明するのが難しいジャンルなんですけどね。
パソコンなどから税金関係のデータを役所に送る際に、データが盗み見られないようにするための「暗号化の鍵」があります。この鍵が「本当に役所の鍵だよ」ということを示すデータが「電子証明書」。役所との通信に際しては「公開鍵暗号化」と呼ばれる技術が使われるのですが、この公開鍵というもの、暗号化はできるけど、それで暗号を解くことはできないという特殊なデータなのです。暗号を解く鍵は鍵の発行主が持っているのですが、発行主が果たして「本当にデータを送りたい相手なのか?」については送り側は分かりません。そこで、発行主が実際に存在する「誰ですよ」ということを証明するためのデータを鍵につけ、安心して暗号化してデータを送ってくださいね、というための情報が「電子証明書」です。
この電子証明には有効期限があり、一定期間で更新する必要があります。まぁ役所などの場合は大丈夫でしょうけど、発行主が一般企業などの場合、会社が潰れて存在しなくなっても鍵情報だけは生きていて、誰だか分からない怪しい人が鍵を引き継いで「なりすます」なんてことも可能ですから、一定間隔で更新する仕組みになってるんでしょうね(更新する組織が居なくなってしまうと、鍵自体は有効期限切れで使えなくなるので、悪用されることもない)。
で、この更新、役所は平日しかやっていないので休みを取って行ってきました。とりあえず役所に行っても、電子証明書に関する書類は住民票などの用紙置き場に見当たりません。うろうろしていると役所の案内係さんが声を掛けてくれたので、要件を伝え、窓口のすぐ脇にある用紙(そこに置くなよ!!)と一緒に窓口に案内してくれました。
窓口では住所氏名などを「非常に書きづらくインクがかすれるボールペン」で記入して、かすれた名前が書かれた用紙と身分証明書である免許証を提出。しばらくするとおじさんが「電子証明書」とラベルがつけられた
*** 3.5インチフロッピーディスク ***
を持ってきて……えっ!?フロッピー!?……おじさんは、窓口のパソコン(下の写真参照)に接続されたカードリーダーとUSB接続らしきFDドライブにFDを挿入、電子証明書のパスワードを打ち込むPC(これは仕切りがあって係の人から見えない)でパスワードを打ち込み。しばらくしたら手続き完了しました。
手数料は500円。現金でそのまま支払って、カードを受け取って手続き完了。面倒ですが、これで3年はe-taxが使えるので、確定申告シーズンが楽になります。
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