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日常茶飯事とお仕事と

増設ビデオカードを挿した状態でオンボードビデオ機能を使う

※以下の情報はちょこっと古いのでご注意を。その後の情報は http://backyard.hatenablog.com/entry/20130802/1375412531 に記載しています。


Intel Core i7が持つQSV機能(Quick Sync Video)を使いたかったのですが、まさか増設ビデオカードだと使えないなんて……というのがことの始まり。

先日、PCが不調になってごっそりマザーボードごとCPU、メモリを入れ替えました。普段から、BDとかDVDを買うお金がない欲求不満を、録画した番組を小さめサイズにエンコードしてため込むという行動で昇華していたので、ビデオエンコード速度が高速になるらしいCore i7は是非使ってみたかったのです。わくわくしながらパーツを買って帰り、なんとかくみ上げました。そして気づきました……「マザーボードけちってしまった」と。下調べが足りず、H87系のマザーボードを買ってしまいました。具体的には、ASRock H87 Performanceです。で、なにが「しまった…」なのかというと、どうも上位モデルのZ87とかのパッケージに記載されている「Virtu MVP」というソフト対応!という言葉がどこにも見当たらない。そして、それが使えないと、オンボードビデオ機能を使わない状態でのQSVが利用できないような……感じなのです。正直この辺自分もまだよくわかってなくて、いい加減なこと書いてるかもしれませんが。

QSVって?

具体的な仕組みはきちんと調べていないのでよくわかりませんが、Core i#系のCPUはQSVと呼ばれる映像処理の高速化機能を持っています。なんでも、1時間とか2時間とかかかっていたビデオエンコードが10分とかで終わるらしいのです。これは使わない手はありません。ですが、これを使うには以下の条件がそろっている必要があったのです。

私が持っているPCはどちらも条件を満たせる機能を持っていますが1つ問題が。普段、オンボードのビデオ出力機能なんて使わないのです。なぜならば、3DのゲームをやるのでPCI Express経由でGeForceビデオカードを挿しているんです。ま、ゲーマーなら当然ですよね。で、こうなるとメインで使うのはGeForceオンボードなんて使わないです。となると、QSVは使えないのです。

ASRock マザーボード (HASWEL対応)  H87 ATX USB3.0 SATA3 H87 Performance

ASRock マザーボード (HASWEL対応) H87 ATX USB3.0 SATA3 H87 Performance

Virtu MVPって?

しかし、増設ビデオカードを使いながらオンボードのビデオ出力機能を使っているかのように見せかけてくれるソフトがあるんですね。それがVirtu MVP。どうやら、上位モデルのマザーボードはこのライセンスが最初からついているようなのですが、私が買ったものはたぶんついてない。Virtu MVP製造元のサイトに詳しく書いてありました。通常はマザーボード等にバンドルされていて、その対象製品は以下のサイトに記載されています。

Virtu MVP Enabled Products
http://www.lucidlogix.com/mvp-product-list.shtml

あー、ないですね。H87は。

んじゃ、オンボードと増設、両方使えばいいんじゃないの?

で、考えました。私の自宅PC環境はデュアルディスプレイ。片方はCPRMなんて対応していない古いI-O DATAの19インチ。片方はCPRM対応のiiyama 20インチワイド。サイズが違う2台といういびつな構成ではありますが、デュアルです。普段は20インチワイド側でゲームやってます。であれば、この片方をオンボードにすればいいんじゃないの?(そんなことができるのならば)。

で、調べたのですが、検索が下手なのかそういうのについて触れている人があまりいません。というか見つけられない。であれば、やってみよう。ということでオンボード側に19インチをつなぎましたが……だめ。

マザーボードの機能でオンボードと増設両方を使う

もしやとおもい、マザーボードのマニュアルと設定画面を見てみました……ありました。オンボードグラフィック機能と、外付け(増設)グラフィック機能の両方を使えるようにする設定。「IGPU Multi-Monitor」がそれでした。これをEnabledにすると、増設ビデオカードがある状態でもオンボードビデオ機能(Integrated graphics)が利用できるようになります。

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実際、使えるようになりました。19インチのデジタル端子をマザーボードの端子に接続。設定画面すら開けなくなるのは怖いので、とりあえずプライマリディスプレイは22インチワイド、GeForce側にして接続。PC電源ON。オンボードビデオのドライバインストール後、無事表示。画面間のマウス移動も問題なし。

オンボード側をプライマリにしてQSVは使えるのか?

どうやらQSVを使うには、「プライマリディスプレイ」がオンボード側に設定されている必要があるそうです。
増設とオンボードを両方使った状態(IGPUをEnabledにした状態)で、プライマリディスプレイをオンボードに切り替える方法はわかりました。下図のようにディスプレイの設定から、オンボード側ディスプレイを選択すると、「プライマリディスプレイにする」というチェックが表示されるので、これをONにすればいいだけのようです。これでもしいけるのであれば、エンコード時だけ切り替えてもいいし、切り替えなくても20インチワイド側を使うときだけGeForceが有効になるのならそのままでもいいですよね。

それを確認するため、オンボードビデオ利用時のみQSVが使えるというTMPGEnc Mastering Worksの体験版を使ってみます。

TMPGEnc Video Mastering Works 5

TMPGEnc Video Mastering Works 5

まず、体験版をインストール。そして、ディスプレイのプライマリを、19インチのオンボードビデオに接続したディスプレイに切り替え。この瞬間、デスクトップのアイコン類が全部19インチ側に引っ越されます。これがプライマリなんですね(笑)。で、Mastering Worksを起動。

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体験版は期間限定、エンコード映像に製品名が入るとのことなので、あくまで動作や使用感の確認しかできませんね。ま、今回の用途には十分事足ります。さて、起動。なるほど、使い勝手はTMPGEnc Xpress 4.0を使っている人なら違和感なしで入っていけますね。とりあえず、元のファイルサイズが1.2GBの「神様はじめました」あたりでやってみましょうか。

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ざくざくっとCMカットして、フィルター設定は「スマートシャープ」と「インターレース解除」だけで出力。出力設定の「映像設定」→「映像エンコーダ」の欄を見ると……ありますあります。「Intel Media SDK Hardware」これがQSVです。早速これを選択してエンコードしてみましょう。エンコード設定は普段の2000kbps、出力ファイルサイズはCMカットした30分アニメ、実質24分程度で380MB程度。

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なぜか2パスエンコードが使えないのですが、それにしても……20分!?(下図参照)。いままで、単体エンコードだと1時間半~2時間、3本並列だと2時間半~3時間程度かかっていたエンコードが20分だと!?

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速い!!そして、成功!増設ビデオカード使いながら、オンボードをビデオも有効にしてQSV利用。これで勝利は目前です(←何と戦ってるの

では、GeForce側の3D機能は今まで通り使えるのか?

結論から言うと、ゲームの出力が「プライマリディスプレイ」になってしまうので、今の「19インチをオンボードビデオにつなぐ」路線だと、20インチワイドディスプレイが無用の長物扱いになってしまいます。

ただ、この出力、GeForceがどのように関与しているのかがちょっとよくわかりません。もしかしたらその辺、演算処理はそれぞれで行い、映像情報だけをアクティブな端子に引き渡して……とかやってくれているのでしょうか?ちょっとわかんないですね*1

とりあえず、エンコード時とその他の時で「プライマリディスプレイ」を切り替える路線でやっていこうかと。

*1:処理内容によって、演算するチップを内蔵と増設で使い分ける、これこそがVirtu MVPがやってくれることのようです。