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日常茶飯事とお仕事と

とある社内の指摘文章

あんまりデグレデグレって言うので頭にきて、とあるテスト仕様書のレビュー結果の端っこに殴り書きしたものを転記しておきましょうか。長すぎて間違いなく読まれないけど。

テスト仕様書のタイトルについて

「デグレ」、自社内でも多用されていますが、正しくは「デグレード(degrade)」、悪化、退化といった意味です。日本のソフトウェア業界ではよく使われていますが、お客様の方の目に触れることを想定するならば、略記せずに「デグレードテスト」と書いたほうが誤解が無くてよいと思います(くれぐれも「デグレー『ト』」にしないように。GradeとGreatでは意味がまったく違います)。


また、ご存知かとは思いますが、テストの世界では修正に伴う退行、予期しない箇所への影響等を探し出すテストを「退行テスト」、「リグレッション(レグレッション)テスト」と呼びます。デグレードという言葉は、どちらかというと「リリースミスやソース管理ミスなどによる先祖がえり」の意味として使われ始めたようですので、現在やっているテストは本来「リグレッションテスト」と呼ぶほうがよいでしょう(お客様もこの言葉はご存知でした。実際、「これって結局はリグレッションテストですよね?」と言い直されたことがあります)。
通じるならかまいませんが、くれぐれも「えっ?リグレッションって何ですか?」ということの無い様お願いします。


余談になりますが、Regression Testing(リグレッション・テスティング)の定義は、1992年にマグロウヒルが出している「Software Project Management」によると「新しいモジュールがシステムに加えられた際に、新しい機能のテストに加え、過去にテストした部分や機能を新しいモジュールが破壊しないことを確認するために行う再テスト」とあります。


参考まで。