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日常茶飯事とお仕事と

Wordのグループ文書

今の仕事で、仕様書を章ごとにファイル分割して作業する必要が出てきた。こういう場合に本来威力を発揮する予定なのが、Microsoft Wordのグループ文書/サブ文書機能。これは、アウトラインモードで記述した文書を、見出しごとにファイル分割。親文書からは子文書へのリンクだけが貼り付けられ、編集者は、子文書を操作することで、動的に親文書に変更が反映されるという仕組み。いいじゃない、と思うでしょ、これ。
でも、この機能には大きな欠点があった。何かって言うと「子文書へのパスが、絶対パスで指定するしかない」という点。個人で巨大文書を分割して、最終的に印刷したり、PDFに変換するというのなら問題はない。しかし、この機能が本来威力を発揮するであろう、複数の担当者によるコラボレーション作業には、正直、全く使えない。
まず、

  • どの担当者からもパスが同じように見える形でファイルを配置しなければならない。

これは致命的。たとえば、職場のファイルサーバーにある、特定のフォルダを共有して、ファイルをみんなが編集することを考えてみると、まず、ネットワークドライブなどを割り当てたとしても、ドライブ名が揃っていないとダメ。ちょっとでも狂ってしまうとアウト。さらに、狂ってしまった状態で親文書を保存しちゃった日には...

  • 客先に電子ファイルとしてWord形式で納品できない

客先にも「このファイルは、こういうドライブ構成で、このフォルダにファイルを置かないと正しく読めません」なんて言えるかヴォケェ!というわけで使えません。

結局、共通のテンプレートで各章を作成し、納品の前にマージするか、印刷用にだけマージすることに。何が不便って、目次やクロスリファレンスが作業中に使えないということ。さらに、マージしたときにセクションの調整や、ヘッダに使っている見出しに対するリファレンスの調整などが発生するので、結局無駄な作業が発生するという点。

この機能のこのダメダメな欠点、自分が把握している範囲では、Word95〜2003に至るまで、全く改善されていない。やる気有るのか?というか、そもそも英文を前提にしたソフトを日本で使おうとしている時点でダメなのか?